スピシュ城を参考にする絵描き旅
柔らかい芝生の上に寝転がり、一眼レフのレンズを片目で覗き込みながら自衛隊が狙撃するような格好で、丘の上にそびえ立つ廃墟の城を被写体に捉えた。 波のように大きく起伏している草原が、まるで城を持ち上げているように見える。 僕はスロバキアの世界文化遺産であるスピシュス城をいかにカッコ良く写真に収める事ができるのか追求していた。 城の外壁の外に設置さ […]
柔らかい芝生の上に寝転がり、一眼レフのレンズを片目で覗き込みながら自衛隊が狙撃するような格好で、丘の上にそびえ立つ廃墟の城を被写体に捉えた。 波のように大きく起伏している草原が、まるで城を持ち上げているように見える。 僕はスロバキアの世界文化遺産であるスピシュス城をいかにカッコ良く写真に収める事ができるのか追求していた。 城の外壁の外に設置さ […]
その日目を覚ますと、オレンジ色に光る太陽光がレヴォチャの街を染め始めていた。 窓から入る心地良い風がカーテンを揺らしている。 それをボーッと眺めながら僕はつぶやいた。 「よかった・・・まだ朝や・・・」 昨日はチェコからスロバキアへの大移動と刺激的な出会いのおかげで体力を使い果たした僕は、すぐにシャワーを浴びてベットに沈むように眠 […]
雨粒が窓に衝突し、コツコツと音を立てている。 先程まで大嵐だった天気も少しずつ回復の兆しをみせていた。 雨音とバスの心地良い揺れがこれまでのヨーロッパの旅で受けたストレスを癒してくれているような気がした。 これからこの先どの程度旅が続くのか決めていなかったため、僕はとりあえず野宿をしたり、安宿を発見したりと旅の出費を出来る範囲で抑えていた。 […]
唇の薄皮が剥がれ落ちた所を舌で舐めながら大きくため息を吐いた。 ガタガタと揺れるバスの中。 まだ早朝4時半だったのでバス内は暗闇に包まれており、その中で熱々のコーヒーを飲もうとして唇を火傷してしまったのだ。 昨日のバスの事件からあまり良い事がない・・・ チェコ […]
絵具道具、そして巨大な折りたたみキャンパス、それに重すぎる水彩用紙のロール、さらにバックパックの中には洋服や一眼レフ、IPad、パソコン、などなど総重量20キロはある荷物を持ち運びながら僕は絵描き世界一周の旅に出発した。 この大量の荷物があるだけでかなりストレスになるのだが、旅にはトラブルもつきもので僕のストレスをさらに倍増させる出来事が頻繁に起こる。 & […]
沈みゆく夕日の景色と交差するように次々と暗闇に浮かんでくる街の明かり。 チェコの首都であるプラハの街を一望できる丘の上で、ビールを飲みながら明日は何をしようか考えていた。 僕は絵描きをして生活しながら世界を旅している。 世界の旅にでた目的は世界各国の絶景から絵のインスピレーションを頂くため。 そしてプラハに来た目的 […]
画家にとって必要なものは「刺激」である。 僕はこれまで世界各国を旅しながら絵を描いてきたのだが、まさかチェコでここまで刺激を頂けるとは思ってもいなかった・・・ 今回僕が向かったのはチェコの首都であるプラハから約70km離れた場所にあるセドレツ納骨堂・・・ そこは人骨教会とも呼ばれており、4万人の人骨が […]
ドイツのベルリンからチェコのプラハに到着した。 旧市街でドイツで使っていたユーロからチェコの通貨チェコ・コルナに両替して街を探索する事に。 街には様々なオブジェが展示されており、やはりヨーロッパはどこの国に行ってもアート文化が日本よりはるかに根付いている事がわかる。 僕がヨーロッパを旅する目的は、様々なアーティストの作品にふれ、 […]
まぶしい・・・ 太陽光がまぶたを照らす。 ここはどこだろう? 寝ぼけ眼の僕はバスの窓から見た事もない朝の風景をみていた。 永遠に広がる田園地帯を朝焼けが赤く染めている。 僕はドイツのベルリンからチェコに向かっていた。 早朝6時、ベルリンにあるホテルをでて街の大きなバス停でコーヒーを飲みながら出発時間ま […]
ドイツの首都ベルリンには何人ものアーティストが絵を描いた大きな壁がある。 かなり独創的な作品ばかりで、それらを見ているだけでアート偏差値というものが上がるような感覚がある。 アート偏差値とは絵の独創性、構成、デザイン性などの平均値の事を言う・・・ っと言うより僕が勝手に考えただけである。 […]