世界43ヶ国以上を旅してきたが、まだ世にでていない
世界各地の様々なジャンルの芸術家と話していた時に気づいた事がある。
彼らのなかでテレビを見ないと言う人が想像以上に多かった。
僕もその考えに同感している。
彼らになぜテレビを見ないのか聞いてみると皆それぞれ意見があるようだが、
今回は一人のブラジル人の芸術家の話をしよう。
彼はサウンドクリエイターをしているリーフ。
オーストラリアで出会った気の合う仕事仲間でもあり、
僕は彼を天才だと思っている。
サウンドクリエイターとして音を愛しているが、その他に彼のデザイン力も天才的な実力をかねそろえていて彼はブラジルの山の中の森の奥地に住んでおり、自然の中で育った野生の芸術家だ。
リーフと一緒に仕事をした時に僕は絵を描いたのだが、リーフの発想と僕の絵のスキルを組み合わせて創りだしたのがこのCDジャケットデザインだ。
彼は父親のトーマスと二人暮らしをしており、トーマスはブラジルで有名なミュージシャンでもある。
リーフは自然と一体となった場所でアートを生み出す環境に生まれた。
環境が天才を生んだのだ。
家の屋上で森に沈む夕日を眺めながら話している時に彼はテレビをみないと言っていた。
やはりリーフは僕と同じ考えを持っていた。
僕とリーフでテレビを見ない理由についてこんな事を話した。
テレビを見ない時間を利用して個性をのばす事ができる
テレビを見ていると受け身になってしまうので考える事をしなくなってしまう。
リーフの家にはテレビはなく、テレビを見る習慣がないので、その時間は全て音を創ったりグラフィックデザインをする時間に費やされている。
普段からこの生活をする事で他の人には出せない発想ができるのではないだろうか?
僕もテレビを見なくなってから集中力が一気に増すのがわかり、僕だけの新しい発想を生み出す事が多くなっていた。
誘惑に勝てば作業時間が増える
テレビは確かに楽しいし娯楽の一つだと思う。
それに日本では緊急の災害の時にも役に立つが、見る事を癖にしてしまうとクリエイティブな時間が減ってしまうので注意が必要だ。
作業に行き詰まった時に気分転換のためにテレビを見てしまい、一時間以上経ってしまうのなら生活からテレビを離した方が芸術家にとって有意義で身のつまった時間を過ごす事ができるようになるだろう。
しかし、僕もテレビを見ない方がいいと思っているのだが居心地のいい日本にいる時は、たまにテレビを見てしまい集中力がとぎれてしまう事もある。
テレビを見る事自体が悪いわけではない。
ただクリエイティブな時間を増やして急激なスキルアップをしたいのなら、テレビは見ない方がいいと言う話なのだ。
テレビからの情報に縛られてはダメ
テレビを見ていると洗脳されてしまい、情報に踊らされるので見ないようにしていると熱弁するリーフ。
日本ではテレビは身近なものの一つになっているため、彼のように洗脳されるという概念がない人が数多く存在する。
しかし、情報を操作できるテレビはそれらを使って人間を簡単にあやつる事ができるのは事実であり、先進国でテレビの普及率が高い国ほど情報で操作されやすい事がわかっている。
リーフは情報に縛られる事なく人生のほとんどをクリエイティブな時間で過ごしてきたので、これだけのスキルを身につける事ができたのだ。
リーフと最後にした話
僕は合計3年間キャンパスと筆と絵の具を持ちながら画家の仕事で収入を得て世界中を旅してきたが、その間ほとんどテレビを見る事がなかったので日本の情報もあまり入ってこなかった。
そのかわり世界のどこに行き、何をすれば画家として人生を歩んで行く事ができるのか?
という事を直接体験して学ぶ事ができた。
テレビを見る時間を何かもっと自分の成長につながる事に費やせば、アーティストは誰でもスキルアップをする事ができる。
リーフも同じような事を言っていたが、余計な情報に影響されて他の考えが浮かばなくなってしまうようだ。
それを防ぐにも、やはりテレビを見る事を控える事が新しいものを生み出す能力をのばすきっかけになるのだ。