今回の授業は雲の描き方をお伝えしていきます。

 

雲だけに関わらず他にも霧や波のうねりの部分を

描く時などにも役に立つ描き方ですし、

自分自身で何か新たに発見できる可能性があります。

 

 

今回のこの雲の授業は描き方と言うより

感覚で覚えて頂けなければなりません。

 

なので以前絵画教室ZiNARTの授業で

独創的な絵を描く訓練という授業をしましたが、

あのような感じでまずは描いてみてそこから

形がでてくる感覚を学んでいきましょう。

 

一発目で成功する事は難しいので

できれば違う紙に一度練習として描いてみて

そこで感覚を覚えてから描く方がいいかもしれませんね。

 

それでは授業を開始します。

動画が再生されないトラブルがあったのでYouTubeに限定公開で新しくアップしました。

雲の描き方1

 

まずは雲の位置を決めるのですが

先ほども話したとおり、何も考えずに

一度絵具をのせてみる方が人間の意識が入らず

自然な雲の位置関係ができてきます。

 

人間の意識というものは

自然物を描く時に邪魔になるもので

自分では考えてもいないのに気がつけば

雲が均等に並んでできてしまったりする

場合があります。

 

雲が均等に並んでいたら不自然ですよね?

 

そのようなミスをしないためにも

独創的な絵を描く訓練が必要だったのです。

 

まずは何も考えずに見せたい所だけは

さけるようにして絵具を載せてみてください。

 

見せたい所だけは避けるとなると

「避ける事を考えてるじゃねーかよ!」

っと思うかもしれませんが、

考えるのはそこだけです。

 

他は考えずに絵具をいきなりのせて

しまう方が後々自然な雲に仕上がり、

なおかつ見せたい部分も見せる事ができる

仕上がりになります。

雲の描き方2

 

ここからブラシを横にかすらすように描いていきます。

 

これで流れるような雲を描く事ができます。

 

ただし、水分量を多くとってしまうと

薄くなりますし、なおかつ水滴のような

跡が残ってしまうので水分量1で出来るだけ

きってから横にスライドさせるように描いてみてください。

 

あと、雲も基本的に光、影、光、影、光・・・

っと交互に描いていくのですが、この時に

バックの色

(この場合はフタロシアニンブルー

もしくはプルシャンブルーヒュー)

とディオキサイジンパープルをまぜて影を描くように

していきます。

 

そしてさらに漆黒の闇を表現したい場合に

ディオキサイジンパープルで一番影が暗い箇所に

なる場所に水分量は少なめで少しずつ塗り重ねて

いきます。

 

 

雲の形をつくるのは難しいですし、

基本的に奥の雲から順に描いていくのですが、

この時点ではとりあえず形を見えるように

する作業なので全体的に描いていきましょう。

雲の描き方3

ここから全体の形を整えていきます。

 

全体的にある程度

ここが一番奥の雲、

ここが真ん中の雲、

これが手前の雲

っというように形が見えてきたら

まず小さな雲から微調整するように描いていきます。

 

雲の上の位置はトントンたたくように描き、

下の方はスライドするように描く、

そして影も必ず雲の下に描いていきます。

 

ここでも水分量1で筆がほぼ乾いた状態に

なるようにして描いてみてください。

 

あとできるだけ力は入れずに優しく描いて

いくのですが強い光の表現を描く時は

チタニウムホワイト、あるいは

それに青系の色をほんの少しだけ混ぜて

光の箇所に強くトントンたたくように描いてみてください。

雲の描き方4

これで仕上げとなります。

 

ここまでくれば後は今まで通りの

描き方で微調整しながら描いていけば

完了します。

 

 

あと、これはバックの色合いの出来や

どのような色の雲を描きたいのかによるのですが、

もしもサイケデリックな派手な世界を描くのであれば

少しだけ赤や朱色を混ぜて描くとよいでしょう。

 

シンプルなリアルな雲を描く場合は

できるだけバックの色と合わせるように

絵具の色を調整して描いていくようにしましょう。

 

 

 

 

ここまでが雲の描き方となります。

 

次回はバック(建物の向こうの山や岩など)

の描き方をお伝えしていきます。

 

この描き方には一眼レフのようにバックを

ボカす描き方によって見せたい箇所を

際立たせる効果があります。