会社の主任にパワハラされ沖縄へ逃亡した話

taketomitrip

初めての就職先で主任のパワハラに合い、大学へ行く為の学費も貯める事もできず、友達の突然の死に精神的に崩壊しかけていた僕は、その状況から逃げるように沖縄へ一人旅をする事にした。

 

 

もう人と接する事に疲れていたのでとりあえず一人になりたかった。

 

 

今から考えてみれば、この旅がきっかけで一人旅の魅力に一気に引き込まれる事となる。

 

 

何も決めずにリュック一つと全財産の20万円を手に飛行機に乗り込んだ。

 

 

2時間ほどで到着してから節約のためと思い野宿しようと考えたが結局沖縄の熱帯夜には勝てず、宿を探して泊まる事にした。

 

お金の事を考えるとドミトリーという相部屋に素泊まりすれば一泊1,000円〜1,900円で泊まる事ができる。

 

 

その日はビール一杯100円の安い居酒屋で今までのストレスと感情を発散するように浴びるほど飲み食いした。

 

それから沖縄に滞在してのんびり過ごしていたが、これからの具体的な生き方というものを考える事もなく全く何もする気が起きなかった。

 

昼は那覇市の国際通りあたりを散歩したり観光したり夜は安い居酒屋で飲み明かす。

 

 

そんな生活を2週間したが正直楽しいとは感じなかった。

 

 

 

那覇市に何の魅力も感じなかった為、那覇市から石垣島へ移動する事にした。

 

実は日本最西端の島、与那国島には海底遺跡があると宿で一緒になったおじさんに教えてもらい、かなり興味が湧いてきたので、そのまま石垣島から与那国島に移動する事にしたのだ。

 

与那国島では本当に神秘的な光景を目の当たりにした。

 

この時の詳しい話は僕が書く小説の中で詳しく語っている。

 

それから石垣島に戻った僕は宿代を節約する為にドミトリーに泊まる事にしたが、そこの宿はカプセルホテルのような作りで一部屋づつ壁で区切られていた為、実質は一人部屋のようなものだ。

 

 

宿の人にうさぎ屋という民謡居酒屋が有名なのを聞いたので、すぐに行ってみる事にした。

 

 

しかし、初めての場所で道に迷ってしまい困っていると遠くの方から一直線にこっちに走って向かってくる人がいた。

 

「どうしたんですか?何か探しているんですか?」

 

あんなに遠くにいたのに僕の様子に気がついて、わざわざ走って聞きに来てくれたのだ。

 

 

彼からしたら僕は普通の観光客だったのだろうし、彼にとってそれは普通の行動だったのだと思う。

 

 

しかし、その時僕は会社でもまともに働けない社会からしたらゴミくずのような自分にそんな優しい言葉をかけてくれるとは思わなかった。

 

 

一気に沖縄が好きになった。

 

 

それから石垣島の周辺の島々を転々とし、1ヶ月半が過ぎる頃には不安定だった気持ちも落ち着き、気がつけばお金も底を尽きかけていた。

 

飛行機代と1週間分の宿代を残し竹富島に渡った。

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ここには一度来ておりのんびりした場所だったので、最後の島にここを選んだ。

 

 

宿代は残してあるがご飯代はほとんど底を尽きていた為、宿の人にモリだけ借りて海に潜って魚を突いてそれを食べたり、同じ部屋の人達と仲良くなって料理をご馳走になったり、近所の民家でタダで晩御飯をだしてくれたりと何かと上手く事が運び気がつけば竹富島最終日になっていた。

 

竹富島の桟橋があり、満ち潮になると橋の先が海に沈みその遥か彼方に夕日が沈む。

 

酒を飲みながら今まで沖縄で親切にしてくれた人達の優しさや、楽しい思い出に浸りながら夕日が沈むのを見ていると心が穏やかになるのを感じた。

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それと同時に、このまま腐っては人生絶対に後悔する。

 

まだ20歳なのに夢を諦めるのは早い。

 

もう一度頑張ってみよう。っと強く思うようにもなっていた。

 

この時点で画家として生きる事は僕の大きな夢になっていたのだ。

 

 

今自分には何が必要なのか?

それを考えた結果一つしか思い浮かばなかった。

 

 

学費が必要。つまりお金を貯める事が大優先だ。

 

 

社会人になって安い給料で一日中働いてストレスを感じる生活は二度としたくもなかったし、一度挫折して僕は社会人には向いていない事も分かったので会社では働きたくなかった。

 

 

またあの地獄の日々に戻るのはゴメンだ。

 

 

ここから大阪に戻り、アルバイトで2年かけてお金を貯め大学ではなく専門学校に通う事になるが、まだ学費がたりず超極貧生活をする事になる。

 

 

第四話:僕の生きてきた道筋

超貧乏生活!!夢を追うため一日50円しか使えない日々・・・