愛車を手放した時の話

僕は車には興味はなかったが、当時就職していた会社は車で行く方が便利だったので18歳の時に始めて車を購入した。

 

就職してからローンで約90万円の新古車で水色のEKワゴンを購入したが、それが僕の生活に大打撃を与えてしまった。

 

高卒で手取り18万円と聞いていたが話とは違い、月の給料は13万円〜16万円程度しかなかった。

 

絵の学校の学費をためるために働いていたが、車の支払いや生活費で思うようにたまらなかった。

 

しかし車がある生活を一度してしまうと手放す事ができない。

 

1人でのんびりしたい時は和歌山の海に1人で釣りにいったり、夜中暑くて眠れない時も1人でドライブにでかけたりと時間が経つにつれて愛着がわく車へと進化していったのだ。

 

しかし、そんな愛車も手放さなければならない時がきた。

 

学費がたまらず精神的に弱っていた僕は沖縄に逃亡し、本気でお金をためる方法を考えていくと必然的に車を売らなければならなかった。

 

人気のない水色のEKワゴンなんて売っても数万円でしか買取してくれる所しかなかったので友人に相談すると30万円で買ってくれると言う。

 

今でもその友人は僕の愛車に乗っているようだ。

 

次に車を購入したのはオーストラリアに滞在していた時だ。

 

わずか5万円で購入したスバルの年式がかなり古いタイプだった。

 

オーストラリアで生活している時は、この車に寝泊まりしていて、かなり快適に暮らしていた。

 

夜は海の前に止めて寝たり、大きな牧場の上に光る満点の星空を眺めながら寝たりしていたので、この車にも愛着がわいていたが別れは突然訪れた。

 

ハイウェイを走っている途中、動かなくなりハンドル操作もできなくなってしまったのだ。

 

偶然にもガソリンスタンドの近くだったので無理やり路肩に止めて修理屋さんを呼んだが、修理してもまたすぐ動かなくなるかもしれないと言われた。

 

実は、これまでにこの車には修理代で40万円ほどかかってしまっていたのだ。

 

仕方なく車をスクラップにする事にした。

 

外国で車を買う時は最低でも20万円のものを購入した方がいい。

 

安すぎると修理代で逆に高くついてしまうからだ。