ドイツの首都ベルリンには何人ものアーティストが絵を描いた大きな壁がある。
かなり独創的な作品ばかりで、それらを見ているだけでアート偏差値というものが上がるような感覚がある。
アート偏差値とは絵の独創性、構成、デザイン性などの平均値の事を言う・・・
っと言うより僕が勝手に考えただけである。
その壁は「ベルリンの壁」と呼ばれていて、第二時世界大戦後敗北したドイツは28年もの間その壁によって東と西に大き分断されていた。
嘘か本当かはわからないが、一晩でその壁は突然現れ、東と西を行き来する事ができなくなったため多くの人々が家族や友人、そして恋人に会う事ができなくなってしまったようだ。
そんな事がこの時代には現実として起きていた事は間違いない。
しかし、今となってはその壁もとり壊され、一部残った壁はベルリンの観光名所として世界中から多くの人々が押し寄せてくるようになった。
観光客がベルリンの壁を訪れる理由は2パターンある。
1つはドイツの歴史に興味があり、ドイツを分断させていた壁をその目で直接見るため。
そしてもう1つの理由がアーティストによって描かれたアート作品を見るためである。
画家として旅をしていた僕は当然、後者の理由でベルリンの壁に興味があった。
っというわけで今日はベルリンの壁でアートの勉強をしにいく事に。
しかし・・・
この後、最悪な出来事が起きてしまう・・・
ベルリンの壁まで電車を利用して向かうのだが、電車のチケットは昨日の夜6時に24時間乗り放題切符を買っていた。
そしてドイツの改札はなぜか開きっぱなしで、日本の改札のように切符を通すシステムがない。
「これでは誰でもタダで乗れてしまうのでは?」っと思ったが、電車の中で抜き打ちでおじさん2人が切符の確認をしにくるようだ。
電車に乗ってしばらく経つと、おじさん2人が切符を持っているのか確認しにきてしまった。
しかし、僕は昨日買った24時間切符を持っているので無賃乗車ではない。
・・・・っと思っていた。
「切符見せて」
っとおじさんに言われ、僕は自信満々に切符を見せた。
すると・・・
「これだめだね、はい罰金」
・・・・
はぁ?
意味がわからない・・・
昨日の夜6時に買った24時間切符・・・
今は朝の10時なのであと8時間もあるではないか・・・
しかも切符にも24時間切符と記載されている。
僕「ここに24時間って書いているでしょ?だからこの切符買ったんだけど?」
おじさん「これ・・・夜中の3時で無効になるから実際は24時間じゃないんだよね」
・・・・
「そんなルール知らんがな!!」っと思ったが時すでに遅し・・・
これだけのミスで日本円で約5千円の罰金である。
そしてドイツはシェンゲン協定加盟国なので、もしもこの罰金を払わない場合はシェンゲン協定加盟国の中で情報がまわり、今後ヨーロッパに入国できなくなる可能性がある。
僕は世界を旅する画家なので、入国できない国があればそれは大問題となってしまう・・・
仕方なく後でインターネットで支払う事にした。
海外では知識がなければ損をする時がある。
皆さんももし海外で絵かきの旅をする時は事前にインターネットで情報をかき集めた方が良いかもしれない。
そんな最悪な事件があったが、無事にベルリンの壁に到着した。
ここに来るまでに5千円も使ってしまったので、とにかく何か得る事に専念しようと思ったが、実際ベルリンの壁を見て学ぶ事は沢山あった。
アート偏差値を上げるには、世界各国の様々なアーティストの作品を見る事であるのだが、このベルリンの壁のアートには様々なジャンルの作品が描かれており、しかもどれもかなりレベルが高い。
「この色合いと比率でこう見えるのか。」
「この絵の構造は今までになかった。」
っというようにかなり刺激的でまた新たなアート作品を描くための良い刺激になった。
恐らく5千円以上の経験値と知識はここから感じ取れる事ができたのではないかと思う。
画家になれる人となれない人の差は、画力や行動力などが大きく関わっているのだが
僕は「他人の作品から感じとれる感受性」も大切な要因の一つになっていると思っている。
ここで「すごいすごい!」で終わるのではなく冷静に絵を見て分析する事が必要になってくるのだ。
例えば
「このタッチはどうやれば出せるのか?」
「この部分を自分のスタイルで描く場合はこうする」
っといったような事を事細かに分析し、後はそれを実行に移して描いていくだけである。
もしも今画力向上に悩んでいるのなら、まずは多くのアーティストの作品を見て、その技を盗み自分のものにする必要があるのだ。
ちなみに僕は絵画教室で独自のタッチの描き方を教えている。
僕からしか生まれない絵の描き方に興味がある人は、ZiNARTメールマガジンを読んでおいて欲しい。
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PS.
この後宿に戻ったのだが、そこでこの旅始めての日本人の男性と遭遇した。
英語しか話していなかったので久しぶりに日本語を話せる事がなんだか懐かしくもあり、嬉しくもあった。
彼はアート建築家を目指しており、まずはヨーロッパの建築物を見て勉強する旅にでているのだという。
このように目的を持って旅を続け、積極的に行動に移してそこで学んでいけば未来の思い描いている自分に近づく事ができるのだ。
ちなみに彼は帰国後、その夢のアート建築家となって活動する事ができている。
夢を叶える人は行動し続け、夢を夢で終わらす人は行動すらしない。
夢を叶えたいと思うのなら、まずは行動に移してみて欲しいと思う。