どんな有名な画家やアーティストでも最初の段階は無名で自分の描く絵画がバンバン売れて普通に生活できるようになった訳ではなく、それ相応の覚悟と継続する努力が必要なわけであるが、現在画家を目指す人が真っ先に考える事といえば「絵を売って生活できるようになりたい!」っという事である。
しかし、ほとんどの人が
「自分は無名なのにそれでも絵は売れるのか?」
「どのようにすれば買ってもらえるのか?」
っという疑問にぶつかっている。
実際、僕も最初の頃は描いた作品がたまに売れるだけの超ど貧乏画家の道を歩んでいたが、現在は家族で沖縄に移住して毎日ビーチで絵を描いて暮らして行けるまでに成長した。
今回のこの記事ではそんな無名の画家から変身を遂げるための重要な話をしようと思う。
雑談力=信用の力
無名の画家だからこそ身につけなければならないスキルとして画力や表現力をつける事はもちろんであるが、そのほかに必要なスキルというものがある。
どれだけ絵が上手くても今の日本の低迷したアート市場の現状では「うまいね〜」で終わってしまう事の方が多いが、それを次に繋げてくれるスキルというものが
”雑談力”
だと最近常々感じている。
もちろんやり方次第では会話をしなくてもすむ方法があるのだが、(実際僕はメールだけで契約を交わす事がよくあるので)その方法は一旦おいておくとして、今回は無名だからこそ学ぶべき事でもあり、絵を売る時に必要な雑談力について語る事にしよう。
自分の作品を売る時に一番気をつけなければならない事が
「売り込みすぎてしまう」
ということ。
自分の絵を買って欲しい欲望が丸見えになり「絵を売ってやるぞ!」っという意気込みを感じてしまうほど、人はその人が描いた絵を買いたくなくなってしまう。
それは当然で、例えば同じような状況を洋服屋さんでも感じる事がある。
ただ何となくお店に入っただけなのにしつこく店員に話しかけられ、「この人は売りたいだけなんだ、会話めんどくさいな〜」っと思った事はないだろうか?
もう少し違う例を出すと例えばナンパなんかも雑談力がなければ成立しない。
まぁ僕はナンパをした事がないので説得力に欠けるかもしれないが。笑
出会って1秒やそこらで「ホテル行きましょう!」っと言っても「何この人!きしょくわる!」っと思われて愛想笑いでスルーされるのがオチである。
成功させるにはまず初対面の人の情報を会話の中で引き出し、相手にできるだけリラックスしてもらいながらも「この人の話面白い」っと思ってもらい、信用を得る所から始めなければならない。
とにかく、売り込みくささや目的重視の姿勢が相手に伝わってしまえば相手の警戒も解けずにそのまま終わってしまうという事である。
絵でも他の仕事でも人と関わる仕事で最も重要なのが「信頼、信用を得る」という事であるが、それに必要なものがまずは雑談なのだ。
そしてもう一つポイントとしてはその場ですぐに購入してもらおうと思わない事。
失敗する人ほど手前の利益を求めてしまって雑談どころか絵の説明だけに力を入れてしまい、今この場で稼ぎたいと言う欲望が丸裸になってしまうものなのだが、成功する人は逆にまず「この人とまた話したい、繋がっていたい!」っという想いを相手に持ってもらうようにしており、信用や信頼を得る事からはじめている。
このような信頼、信用の感情を抱いてもらえる人ほどリピーターになったり、口コミで他の友人に伝えたり、利益とはまた違った形となって返ってくるようになり、さらに新しい作品を購入したり、また個展などに遊びにきてくれたりするようになり、利益は後からついてくる形となるのである。
何よりそういった人との繋がりが増える方が活動としても楽しくなってくるのでモチベーション維持にも役にたつようになるのである。
それにどこの地域に行っても知り合いがいるようになり、家に泊めてくれたり、飲みに行ったり、遊んだりできる人が増えていく事になる。
実際、僕は世界中どこの国に行っても友人がいて、SNSなので「ここに行きます!」っと言うと一人旅に出たのにもかかわらず一人で過ごす事の方が少ない状況が生まれているし、僕の作品を買いたいと言う外国人のほとんどが口コミによるものである。
要は雑談力を高めていく事で、人と親密に関わる回数も増え、画家活動以外にも利点を生むと言う事になるのだ。
最初の一歩として最適な場所
誰でも最初は無名で一回描いただけで「絵が売れた!」なんて人は滅多にいないと思う。
これは僕もそうだったし、超有名画家でも同じ事が言えるだろう。
それではこの状況を打破するためには何をすれば良いのか?
方法としてはいくつかあるのだが、一番効率が良いのが海外で活動するという事である。
「海外なんて行けない!」っという人は後で違う方法を紹介するのでひとまず一番確率の高いこの方法を読んで頂ければと思う。
まずなぜ海外が良いのかというと、外国人の絵に対する価値観の違いがあり、絵を買う環境が整っていると言う事と、画家としてやっていくための自信がつくという事。
一度海外でお金を稼いでしまえば日本で働く事がアホらしくなるほど稼げてしまうし、実際に僕の生徒さんもかなり稼いで帰ってくる人も出てきている。
ただし、稼げる人はちゃんとした方法を僕から学んだ人だけであり、行き当たりばったりでしてもあまり効果が出ない。
ほとんどの日本人は英語を話す事ができず、海外に活動しているっという事を伝えるだけで「この人はすごい人なんだ!」っと思う傾向がある事がわかった。
僕も最初は全く英語を話す事も出来ず、海外に友人もいない状態からオーストラリアでの画家活動をスタートさせたが、そこでの出会いや絵を売る方法を学ぶ事で「海外では絵の価値観がこんなにも違い、日本よりも比較的簡単にお金を稼ぐ事が出来るんだ!」っという自信がつき、それが今の画家活動の基盤となっている。
どうやって絵を売って稼いできたのか?っというところだが、簡単に言えば路上でライブペイントをするバスキングと言われる方法である。
すでに僕が追ってこの方法で生活できる人も多数出てきたし、現在も常にオーストラリアに何人かバスキン旅へと出ている。
「絵 バスキング」と検索して出てくる絵描きのブログ記事は僕の生徒さんだと言ってしまってもいいだろう。
その詳しい方法は以前記事にしているのでそちらを参考にしてもらえればと思う。
《参考記事》
とにかく行動して結果を出し、プチ成功体験をいくつも重ねる事により次はあれをしてみよう、これをしてみよう、っと言う行動力にも繋がってくるので一石二鳥の方法であると僕は思う。
そして海外に行く事が困難な状況にいる人もいると思う。
そんな人たちはこちらの記事を参考にして頂ければと。
《参考記事》
プロの画家になりたいのなら絵以外に学ぶ事がある。
とにかく失敗する事が一番勘を磨く方法
多くの人は一度や二度の失敗で「これはダメなんだ」っと言う答えを出してしまいがちであるが、実際僕もこれまで自分の絵の売り込み方や魅力の伝え方、そして雑談を後回しにしてしまって失敗した事があった。
しかし、今思えばその失敗から学んでどういった流れで雑談を進めれば良いのか勘を磨く事ができた。
もしも失敗を恐れて何も挑戦していなければ、一切その時点からの成長はなかったと思う。
頭だけで考えてしまうと、アイデアや考え方に固執してしまうのでまずは失敗する事を目的として考えていく事もいいかもしれない。
失敗は成功の元とよく言われていて、この言葉はあまりにも世間に出回っているせいかあまり響かない人が多いようだが、実際確実にその通りである。
今もしも絵が売れなくて悩んでいるのなら失敗ありきで挑戦してみてはどうだろうか?