何も知らされず、自分がこの先どうなるのかも理解できないままこの世から抹殺された。
ナチスドイツに600万人のユダヤ人が殺害されてから約80年の月日が流れ、今では嘘のように穏やか雰囲気が流れているドイツのベルリン。
当時のユダヤ人は現在のような当たり前の暮らしをする事ができず、殺される恐怖から逃れるように身を隠しながら暮らしていたようだ。
僕は世界を旅しながら画家の仕事をしている。
自由がなければ生きていけない。
会社に就職して一生社会の歯車として働くなんて事は絶対にできないと考えながら生きてきた。
そのワガママな正確が功を奏したのか、絵を描いて旅をしながらな収入を得て生きていく事ができるまでに成長する事ができたのだ。
そんな社会不適合者の僕が、もしもこの時代にユダヤ人として生まれていたらどのような人間になっていたのだろう・・・
隠れて生きる事に必死で絵なんて描く暇もなかったかもしれない。
ベルリンの街で何か新しい刺激を求めて探検していた時に、四角い石が均等に並べられた場所を偶然発見した。
後で調べてみるとここは虐殺されたユダヤ人のために建設されたホロコースト記念碑だという。
全体を見ると墓石が普通に並んでいるように見えるのだが、少し窪んだ地面に高さが異なる墓石を埋込む事で奥に入っていくにつれて墓石の高さが高くなるようにできており、この中を歩いているとまるで違った世界観を垣間見る事ができる。
まさにアート空間であった。
僕は旅をする時はその街に何があるのかを調べずに訪れるというスタイルをとっているので、このような場所を自分で発見する事で旅をさらに楽しむ事ができる。
そして余計な情報を入れない事でシンプルにその場のアート空間を楽しみ、それをこれから描く絵に反映させる。
それが僕の絵を描く時のスタイルなのだ。
このホロコースト記念碑を訪れて、今の時代に生まれた事がどれだけ幸せな事なのかを感じる事ができた。
当時にはなかったインターネットを使う事が当たり前の世の中になっており、どこの国に滞在していてもインターネットさえあれば他国に住んでいる人からの依頼にも応える事ができる時代。
今の時代を生きている人は、それだけでもかなり運が良いと思うのだが、その事に気づかないまま画家活動を続けている人がかなり多い。
「インターネットなら使っている!」
っという人もいると思うのだが、根本的に活動方法が間違っている人がかなり多いので結果がでないのである。
得に日本は画家になる事が難しいと言われており、普通の活動方法では成功する確立はかなり低い。
なぜ日本で画家活動をしている人は王道の道しか歩まないのか?
「個展をして一発逆転」
「どこかの会社に拾われて絵の仕事を頂く」
このような王道の道を行くより海外では常識的とされる活動方法を取り入れた方が今後の生活にも安定をもたらすというのに。
本気で画家を目指すなら、まず第3者に頼ってばかりの活動方法ではなく自分自信で絵の仕事を構築する事を考えなければならない。
しかし、今の日本ではその考えにすら到達する事は難しい。
なぜならその正しい画家活動の方法を教える環境が整っていないからである。
なので海外では常識的な活動方法でも、日本人からすれば「本当にそんな方法あるの?」っというような認識になってしまう事が本当にもったいない。
まずはその日本人の常識を覆すためにも旅にでて海外の常識を勉強する事も必要だと思う。
画家になるのに固定概念ほど邪魔になるものはない。
情報と知識は画家にとって最強の武器になりうるのだ。
ちなみにその方法はここで説明すれば長くなるのでZiNARTメールマガジンを読んでくれている人にだけ順序よくお伝えしている。
海外に出て学ぶ事を恐れている人のために僕の経験して得た知識全てをそこで語っている。
PS.
ベルリンの街は歩いているだけで様々なアートを見る事ができる。
やはりヨーロッパは芸術に関心が強く、日本と比べても絵画などの価値観が全くと言っていいほど違う事がわかる。
それに日本人は固定概念が強く、新しい文化をなかなか受け入れる事はできない。
例えばタトゥー。
最近では少しずつタトゥーはヤクザがするものという概念から、若者のファッションとして取り入れられるものという認識がでてきたようだが、それでもまだまだ日本の社会ではあまり受け入れられているといった感じではない。
この新しい概念を吸収して取り入れなければ、いつまで経っても今の日本では画家になる事が難しいと言われ続ける風潮を取り払う事はできないだろう。
っとそんな事を考えながらベルリンの街並を見ながら昼からビールを飲んで過ごしていた。
やはり旅は楽しい。
自分が知らなかった事を知る事ができ、そして自分の中の固定概念をいとも簡単に打ち砕く事ができるからだ。
そこから新しい発想や考え方、そしてこれからの刺激的な活動方法など様々なアイデアがうかんでくる。
もしも今画家活動をしていて行き詰まっているのなら、一度思い切って海外一人旅をしてみてはどうだろうか?