セゴビアの世界遺産にインスピレーションを受けた次の日、絵を描く意欲がわいてきた。
突然イメージがわいてくる。
昨日はセゴビアには泊まらず、その日だけしか観光しなかったが僕にとってはそれだけの時間でも十分大きな収穫があった。
しかし、一度キャンパスに描きだしてしまうと絵を描き終わるまで移動ができない。
なぜなら僕のキャンパスは折りたたみ式であり、一度紙を貼ってしまうと描き終わるまで折り畳む事ができない。
折り畳めない大きなキャンパスを持ちながら旅をするのはかなり面倒だ。
移動できない理由はそれが原因であった。
なので一応下書きを描こうと持ち歩き用のスケッチブックに簡単に描く事にし、マドリードにあるどこか絵を描ける場所を探しに街を探検する事にした。
マドリードの街にでるといつも通り世界各国の大スターがお金を集めようと必死にお客を呼んでいる。
しかし、この世界的大スターのウソネズミは、ボーット立っているだけで行動しようとしなかった。
やる気が感じられない大スターを横目に僕はスケッチを描ける公園を探すため歩きだした。
やはりマドリードは世界各国から観光客が押し寄せる場所なだけあり様々な方法でお金を集めているパフォーマーがいた。
浮いている。
僕も外国でお金を手っ取り早く稼ぎたい時は路上でライブペイントをして収入をえる事もあったが、この方法ではあまりお金を稼ぐ事ができないだろう。
なぜ稼げないのか?
それはまわりにライバルが沢山いるからだ。
マドリードでは、もう飽きるほどこの芸をやっているパフォーマーがお金を集めており、見慣れてしまうのだ。
何時間もこの体制でじっと動かず、その辛い時間と割に合わない収入。
これだとモチベーションが下がってしまい、やる気がいつか途絶えてしまう。
僕にはできない方法でお金を稼いでいる人を何人も見てきたが、これもその内の一つにすぎない。
そんな事を思っているとケンタッキーを発見したのでチキンを買い、瓶ビールも買って公園にある芝生で絵を描きながら食べる事にした。
僕は基本的に「世界」と「アート」の2種類の絵を描いているのだが、今回はセゴビアで得たインスピレーションを元にアートの絵を描く事にした。
とは言っても、ただの下書きなので簡単に描こうと思っていたが描きだすと夢中になってしまい細い所まで鉛筆で描いてしまった。
この文字はエジプトに行った時に文字の勉強をして、その後から書き込んだ200年後、300年後に向けた僕からのメッセージである。
おそらく1時間ほど集中していたようで、いつの間にかあたりは暗くなり夜の時間がやってきた。
夜のマドリードも観光客でいっぱいだった。
オシャレなお店にゴージャスなホテル・・・
そしてこんなものも発見してしまった。
ライオンキングのミュージカルをずっと見たいと思っていたが、どうせ見るなら本場のアメリカで見たかった。
後にアメリカを旅した時にライオンキングを見たが、その話はまたいつか機会があれば話そうと思う。
やはり芸術の街スペインには僕が必要とする多くの刺激があり、これからの活動に大きな影響を与える結果となった。