誰でも夢を追えばそこには大きな壁が立ちはだかるのは当然であるが、それを乗り越える事さえできれば夢にまた一歩近づく事ができる。
僕は日本で絵を描く仕事をしていた期間がわずか1年、海外で画家として収入を得る方法を発見してからすでに6年の月日が経った。
絵を描き始めた時から考えるとすでに9年は経過しようとしている。
これまでの人生何度も大きな壁が、僕の夢をつぶそうとしてきたがその度に乗り越える事ができたのにはある秘密がある。
秘密と言うより壁の乗り越え方の秘訣とでも言おうか・・・
この壁は将来画家や絵の仕事がしたいと思っている人なら誰でも直面する問題である。
実際に僕のまわりの絵描きは皆、僕と同じような悩みや問題が起こってしまい、今でも地道に活動しているか、諦めて違う職種の職業についてしまったかのどちらかにわかれるが、90%以上は壁を乗り越える事ができず諦めていった。
「やりたい事がある」と言うものを持っているだけでも普通に社会人として暮らしている人からすれば珍し事であり、人生の財産になるのにも関わらず自ら身を引いてしまう結果となる人の割合の方が多いのだ。
そこで今回は良い絵描き人生を送るために僕が大きな3つの壁を乗り越えた方法と
秘訣を紹介しよう。
学費がたまらず鬱状態に突入
絵で生きていくと決断したのは高校を卒業する間近であった。
最初は美大か芸大に入学したかったが親に反対され自分で学費を稼ぐ事を決断し、高校卒業後はとある工場に就職した。
しかし職場の給料は安くなかなか学費を貯める事ができずこのペースで行くと僕の人生計画である20歳までに絵の学校に通うと言う目標が達成できない。
しかもその会社にはパワハラ主任がおり、毎日理不尽な事を言われ続け、食事も喉を通らず少しづつ鬱状態になっていった。
そんな日常を繰り返していたある日友人が自ら別の世界に飛び立っていった。
僕は限界だった。
その状況を乗り越えた秘訣
まず大きな問題は学費を貯める事ができず画家になる夢のスタート地点にすら立っていなかったと言う事である。
そして第2の問題は鬱状態になってしまったと言う事。
鬱になった人の特徴として
「何もしたくない」
「誰とも会いたくない」
と言ったようなネガティブな思考で固められてしまうのだ。
それを乗り越えるにはまず、全てを一度捨ててしまう。
簡単な事のようだが実際にその状況になっていると行動するのも難しい。
しかも僕はアパートで一人暮らしをしていたため動くのも辛い状況で実家に引っ越しする余裕もなかった。
しかしこの状況ではそんなものも捨ててしまって良い。
アパートを数ヶ月留守にしても良い。
学費を貯める事を一度忘れるのも良い
大きな壁が現れたら一度逃げれば良いのだ。
なので僕はアパートも仕事も放置したまま沖縄に3ヶ月逃亡した。
鬱になって死ぬよりは断然こちらの選択の方が良いからだ。
人の脳は普段生活しなれた場所から全く知らない土地にいくと脳内が活性化され若返りホルモンも分泌し、新しい考え方ができるようになるのだ。
この経験から夢を追うのに給料も悪くパワハラ主任がいる会社で働く意味があるのか?と言う事に気付く事ができたのだ。
それから給料の高いバイトに切り替え、生活も貯金も安定するようになった。
絵の上達が中々できない
学費の面で美大や芸大は諦めざる得なかったので専門学校に入学する事にした。
下の写真を見てわかる通り僕が絵で生きていくにはかなり難しい画力しか持っていなかった。
毎日描いても中々上達できない。
まわりの専門学の友人は元々普段から絵を描いていたようで、僕よりはるかに絵のスキルを持っていた。
そんな状況が1年程続き、入学当初よりは少しは絵の上達も見られたが、まわりの友人と比べるとまだまだ絵で生きるにはほど遠い道のりであった。
そんなある日・・・
ある一つの事をして突然絵が上達した。
下手な絵を描く日々を乗り越えた秘訣
まず他人と比べる事をやめた。
辞めたと言うより考え方が変わったと言った方が正確であろう・・・
今までは他人の絵を見て自分の絵と比べてしまい一人で落ち込んでいたが、他人は他人。
僕が描く絵のスタイルとは大きく違うのだ。
その事に気付いた僕は画材屋であらゆる筆や道具を買いそろえ、一つ一つの道具を組み合わせて使い、試行錯誤しながら描いていくようにした。
皆が筆を使っているから自分も筆を使わなければならないと言う固定概念をふりはらったのだ。
その結果、それからある日突然自分の描き方と言うものを発見し、その道具は今でも使用している。
なぜならこれが僕の絵のタッチを引き出す秘訣でもあるからだ。
僕の絵の描き方に関してはメルマガで説明しているので興味があるならどうぞ。
とにかく絵の上達ができないで悩んでいるのなら画材屋に足を運び、筆や絵具だけではなく紙や布などを変えるのもいいかもしれない。
絵を描く道具は数千種類あるのでその中から自分の作品にあった道具を発見する事で独創的な絵を描けるようにもなり、自分だけの絵のタッチも発見する事ができるのだ。
絵の就職ができずに鬱病再発
画家として生きていきたいと考えていた僕は絵を描ける仕事を探していた。
しかし、今はデジタルで描く絵が支流となっており、絵を必要としている多くの企業はおもにデジタル作品を募集しており、僕のようなアナログタイプの絵の募集はほぼ0に近い状態であった。
この事に気付いた僕はなんとしてでも画家の仕事を探さなければと力が入り、それが逆効果になってしまう。
一応面接には行くが今まで絵具で描いていた作品を無理矢理デジタル作品に変えてポートフォリオを制作した。
しかしデジタルのスキルがないのに受かるわけがなかった。
人生計画の中の一番重要な「絵の就職」が遠のいていき、これから先が暗闇に包み込まれる感覚におちいっていった。
少しずつ以前鬱になった時の感覚が目覚め始るのだった。
就職できない壁を乗り越えた秘訣
僕は以前に鬱状態になった経験もあり、鬱になる前に対策をとった。
その対策とはまたもや全てを捨てて沖縄に逃亡するというものであった。
数ヶ月沖縄の島々を点々とし、多くの人と出会い、最後にはお金がなくなったのでモリで魚をついて食料を調達していた。
沖縄の竹富島の夕日を見ながら「就職をする意味」について考えた結果、これもまた固定概念にしばられていた事に気付く。
就職できないのであれば自分で仕事を構築していくしかないと・・・
それからまず絵描き人生に必要なスキルは何か考え、絵の宣伝をする方法として自分のホームページをつくる事にした。
ホームページをつくるために絵とはまったく関係のないWEB会社でバイトをする事にし、そこでグラフィックを学ぶ事もできた。
世界を度する画家のまとめ
夢には壁はつきもの。
上で話した以外にも弟の死や英語を話せないまま海外にでた事など様々な壁があったが全て乗り越えてきた。
その壁をどう乗り越えるかによって今後の人生に大きく影響する。
絵描きとして目の前に壁が現れた時にその状況を奪回できる秘訣とは・・・
一度逃げて考える
↓
旅をして新しい刺激を得る
↓
絵描き人生に必要なスキルを考える
↓
そのスキルを身につける方法を考える
↓
行動する
このようにすると大きな壁を横からすり抜けてまた人生計画の道に戻る事ができる。
旅で得るものを侮ってはいけない。
違う土地に行く事で今まで悩んでいた事もあっさり解決される事もある。
しかし、これはただ遊び目的でいくのではなく「考える」ためにいくのだ。
そんな経験から僕は世界を旅しながら画家として生きる方法を発見する事ができた。
旅は人生の財産を生みだす魔法のようなものなのだ。