画力を上げるため、そして画家になる方法を学ぶため様々な国を訪れながら絵を描いてきたが、旅の中で絵以外にも学ぶ事が沢山あった。
僕は日本に一時帰国する時に沖縄の座間味に滞在してキャンプペイントをする事にしている。
その中で島に住んでいる人から、サバイバル術を学ぶ事になる。
空き缶をコップに変える方法
まずはこの動画を見て欲しい。
見ただけではかなり難しいと思うので文字でも説明していこうと思う。
まず必要なのが空き缶とライター。
そして空き缶のふたを外す。
ライターの火がつく方を手の平にあて、
そのまま空き缶の飲み口とは逆の方向へ押しつぶすように一気に広げるようにする。
それから空き缶の淵を手で固め、スライドさせるように空き缶を広げていく。
これで空き缶の淵は中に入り込むので
口を切る事もない、安全なコップが完成する。
キャンプをする時や急遽コップが必要な時は、この方法でコップを制作すると必ず驚かれるので気持ちがよい。
旅をしていると絵以外にも、このようなサバイバル術や、格安で旅をする方法、英語の勉強法などを学ぶ事ができた。
何か学びたい事がある時は、海外や国内の行った事のない場所で生活していると嫌でも何かを学ぶ事がある。
最高のライフスタイル
冒頭でも話したとおり僕は日本に滞在する時は、必ず沖縄の座間味に滞在する事にしている。
毎朝波の音を聞きながら太陽が登る時間に目が覚め、そのまま海に飛び込みウミガメと泳ぎ、朝食を食べながらコーヒーを飲む。
そんな生活の中で僕の仕事でもある絵を描く作業に没頭する。
旅を始めた当初から考えると僕はこのような自由な生活を5年以上繰り返している。
好きな時に絵を描き、好きな時に旅にでる。
仕事は絵を描く事なので場所は決まっていない。
どの国に滞在していても、どれだけ旅をしても収入より旅費が上回る事はない生活。
画家にとって憧れの生活を僕は手にいれた。
僕は普通の絵描きが過ごすような人生は歩んではこなかった。
本当に旅をしながら絵を描いてきて良かったと思っている。
島でのZiNの絵の描き方
よく質問でZiNさんはどのようにして絵を描き上げていくのですか?
と訪ねられる事がある。
なのでどのようにして絵を描いているのか?
どのようにしてキャンパスを持ち運びながら絵を描いているのか?
と言う事を少しだけお話しようと思う。
持ち運び可能なキャンパス
キャンパスは1456×2160の大きなサイズ。
これはB1(728×1080)サイズのボードを2枚折り畳めるように制作したボードを用意している。
そのボードを広げて固定し、紙を張ると大きなボードが完成する事になる。
絵を描く下準備
まずはノートにざっくりと下書きをして、大まかな形を固めていくようにする。
影のつき方を確認する
僕が影をつける時によく愛用しているのが小麦粘土と言われるもの。
これをさきほど描いた下書きのメインとなる物の形をつくり、左上から光を当てるようにする。
これを写真に取り、後はキャンパスに直接描いていくだけである。
ちなみにキャンパスに絵を描く時は、そのまま絵具をのせるようにしている。
下書きをしてしまうとそこから自由な発想が生まれなくなってしまい、面白みのないアートに仕上がってしまうからだ。
こちらはまだ制作過程の作品だが、影をつけた事により浮かび上がるような作品ができあがる。
これが僕の絵を描く時の基本的な流れである。
ホラ貝を食す!
座間味に滞在していると島に遊びにきた人達と必ず仲良くなる。
たまに島の人がとってきた海の幸を食べる事もあるのだが
そこで初めてホラ貝を食べる事になった。
ホラ貝は少しずつ中身を出す必要があり、大きな針に引っ掛けて中身がでるまで待たなければならない。
1時間ほどかかって中身を取り出し、それを裁いて炭火で焼き上げる。
味はアワビのようにコリコリしていて、いその香りが口の中で広がり、かなり美味しい。
皆、初めてのホラ貝に興奮しながら我先にとたいらげていた。
旅を辞められない理由がここにある。
旅の中で出会う人と親密になり、そこで絵の仕事なども頂く事がよくある。
世界を旅していてもこのような出会いは数多くあり、それが僕の絵を描く原動力となっている。
絵の事で悩んでいる人や、将来の不安で押しつぶされそうになっている人を僕は何人も会ってきたが
それを解消する1つの方法が旅をする事だと考えている。
しかし、旅に出る事が怖いと言う人も数多くいる現実があり、その人達を救済するために立ち上げられたのがこの世界画家旅人なのだ。
今現在、絵を描く事で何かしら不安があるのなら僕に相談して欲しいと考えている。
僕はこの日本で活躍できる絵描きを増やす事を目的とした活動もしているので。
人はいつか未来の自分がするだろうと思い、今この瞬間は行動せずに時の流れに身をまかせる人も多いようだが、それは決して良い事ではない。
将来の不安を解消したいのなら未来の自分に託すのではなく、現在の自分が行動するしか方法はないのだから。