座間味のキャンプ場に滞在して4日目が過ぎた。
今日は、ホームレスのようなおじさんとダブロッカーズと言うレゲエイベントをしている人達との出会いがあった日。
刺激的な一日であった。
これが僕の住み処となっているテント。
椅子やブルーシートはキャンプ場を離れる人から頂いたものだ。
かなり居心地が良い。
これで一泊300円でキャンプができるなら最高だ。
キャンプ場には家族連れや、一人旅をしている若者が少しずつ集まっきた。
そして、このキャンプ場には主がいる。
最初はあまり関わりがなかったが、ビーチで絵を描いていると話しかけてきた。
ホームレスのような出で立ちで、白いヒゲが特徴的なおじさんが「朝ご飯食べる?」と聞いてきたので僕は即答で食べると答える。
名前はジロウさん。
僕はジロウのおっさんと呼んでいる。
謎の多い人でもしかすると偽名なのかもしれない。
そんな噂がキャンプ場では広がっていたが僕は、あまりそう言う事は気にしないタイプなので、そのままジロウさんのテントで朝ご飯を頂く事にした。
ジロウさんのテントは完璧な作りで、2つのテントの間にキッチンとテーブルが完備されていた。
日差しも遮るブルーシートが屋根の変わりを果たしており、直接太陽が当たる事がないので、かなり居心地のいい作りになっている。
ジロウさんはキッチンで卵とベーコンを焼いて、それをパンに挟んだサンドイッチを僕に作ってくれた。
「昼飯もいるだろう?」
と言ってもう一つのサンドイッチをアルミで包んで昼ご飯まで用意してくれた。
見た目はホームレスだが彼は座間味にある小さな売店で働いている。
ジロウさんはその後仕事に出かけたので、僕はビーチでのんびりしながら次に描く絵の構造を練っていた。
まだ朝の10時なのにビールを飲みながら、昼ご飯と言って渡してくれたサンドイッチと一緒に食べてしまった。
自然で食べるサンドイッチは家で食べるサンドイッチの100倍美味しく感じてしまう。
こんなのんびりした生活が続いていたが、今日中に大体の絵の構図を仕上げて明日から絵を描き始めようと思う。
自由な時間に絵を描ける生活は最高だ。
絵を描いている人なら誰でも僕のたどってきた道をそのまま通ってくる事ができれば、このように絵を描いて、それで収入を得ることも、好きな時期に個展もひらく事ができる。
日本の画家の地位は低く扱われがちである。
まだ日本では画家を援助する取り組みが整っておらず、これから先もそのような画家を支援する団体は日本でできるとは到底思えない。
絵を描く仕事がしたい人がこの日本には大勢いる。
その中でも行動力のある人は日本はダメだと海外へと進出し、日本では有名ではないが海外で活動して成功している日本人画家は大勢いる現状がある。
僕はZiNARTメールマガジンで画家になるための相談にものっているのだが、その中で一番多かった質問があったので、ここでその回答をしよう。
日本では画家になる事は難しいの?
世間一般的な常識で言えば、この答えにイエスと答える。
しかし、僕は日本でも画家になる方法を発見できたので、その方法であれば確実に多くの人に見てもらえる環境、そして絵を利用した商品で収入を得る事ができる仕組みを構築する事も可能。
必要なものはパソコンと絵を描く道具があれば、難しいパソコンの知識がなくても、誰でも構築する事は可能だが、継続して物事を続けれない人にはできない。
継続できればこんなにも自由な暮らしができる。
その方法はZiNARTメールマガジンで順序良く説明しているので
興味があれば無料の登録フォームに登録して僕からの秘密の情報を受け取ってほしい。
朝に昼ご飯も食べてしまい、次に描く絵の構造もだいたい決まったので明日から絵を描く事にした。
その作品は日本で個展をする時に展示する予定なので、気が向けば個展に足を運んでもらえればと。
制作過程は随時この世界画家旅人で公開していこうと思う。
ビールを飲んで下書きも終わった僕は海で一泳ぎしてリフレッシュする。
これが毎日の日課である。
そんな時にある一家と仲良くなった。
旦那であるタクマさんはハナブサと言うバンドで活動しており、この座間味でもレゲエイベントをするためにやってきていた。
今日の夜から「あかばなー」と言う宿でイベントをするので僕も顔を出す事にした。
すでにお客さんも沢山入っており、バンドメンバーも集結していた。
するとそこに何故かジロウさんの姿があった。
ビールを販売していたが、ジロウさんは、お金はいらないと言い、僕に内緒でビールを握らせた。
座間味ではお金はほとんど使わない生活だったが、このように気前の良いおじさん達が何故か僕を助けてくれたからだ。
ビールを飲みながら、ハヤブサの流す心地良い音楽を聞いていた。
僕はクラブやイベントには行かないようにしているのだが、その理由が爆音を聞いてしまうと気絶する癖があるからだ。
しかしそれは屋内での話。
このように野外でやるイベントは何の抵抗もなく音を楽しむ事ができる。
そろそろ終盤に入ると思われた時・・・
ジロウさんが乱入してきた。
何をしているだ?
そう思っていたが彼は突然、鎖の先に火をつけ振り回し始めた。
後でわかった事だがジロウさんは、このパフォーマンスで海外をまわってお金を稼いでいた時期があったようだ。
今は東京にBARを経営していて、そのお店は従業員に任し、ジロウさんは自由気ままな生活を送っているらしい。
僕も海外でライブペイントで収入を得ていたので、同じような活動をしている人がこんなに近くにいたんだと親近感が湧き始めた。
旅に出ていると本当に様々な人と出会う機会が増える。
その出会いは後に大きな人生の財産へと変貌する事は、世界を旅してきた中で感じたし、画家活動にも大きく影響する事になる。
もしも、画家として人脈を広げたいなら個展も良いが、旅をする方が何倍も人脈を広げる効果があるのだ。
明日はいよいよキャンパスに絵を描き始める。