ある中学校から講演会をして欲しいと頼まれた事があった。
現在は世界を旅しながら画家の仕事をしている僕だが、当時の僕は旅に出る前でまだまだ駆け出しのひよっこ画家だった。
しかし、そんな僕の話を必要としてくれる中学校からの頼みを断る事はできない。
まだ絵で生きる術も何ひとつ身につけてはいなかったが、この先
画家として生きる事ができると根拠のない自信があった僕は、これから叶えていく夢について話をする事にした。
中学校の講演会当日、談話室のような場所に呼ばれたので行ってみると、そこには10人程度の人がすでに座っていた。
様々な職業の人を読んでその仕事について話をするようだ。
消防士、料理人、インストラクター、などなど・・・
全ての職業は覚えてはいないが、10人全員バラバラの職種をついており、僕はその中でも画家として話をする事になった。
夢を叶えるの秘訣とは?
僕が中学生の時は将来の事など1つも考えてはおらず、ただただ毎日を楽しく遊びながら過ごしていた。
勉強もせず、何の努力もせず、ただただ毎日を消化していくだけの日々。
しかし、僕とは正反対の人も大勢いた。
ある友人は中学の頃から将来パティシエになると宣言していて、現在はその夢を叶え、見事プロのパティシエになっている。
もう1人のある友人は料理人になると言い、中学を卒業後ニィージーランドに移住した後、ヨーロッパで料理の修行をして現在は
名古屋で料理のテレビ番組を持っている。
彼は料理教室も開いており、テレビを見ているマダムから人気があり、かなりの成功を収めている。
たまに日本に帰る時は家に遊びにくる事もある。
夢を叶えた人は長い間継続して、その夢を追いかけるために行動に移している。
僕も画家になるために18歳の時から
約7、8年間画家になる夢を追いかけ続け、ようやく絵を描きながら生活できるまでになった。
講演会をした当時の僕はまだ夢を叶えてはいなかったが、継続して行動し続ける事を中学生に伝えた。
夢を現実にしていない当時の僕から何を言っても、いくら僕が自信に満ちあふれていても、中学生には響かないかもしれない。
しかし、僕は絶対に継続して考えながら行動し続ければ夢は叶うと必死で伝えた。
あの時の生徒さん達は今何をしているのだろう・・・
もしも再開する事があったら絵を描きながらも世界各国を旅できるまでに成長した僕の姿を見て欲しいと思う。
僕は昔から自分で決断した事は全て行動に移してきたし、それを現実に変えてきた。
未来の自分に託すのではなく、今の自分が行動するしか夢を叶える方法はないと言ってあげたい。
努力をすれば夢は叶う!は人の考え方で違う。
努力をしていれば夢は叶う!!と言いたい所だが、実際そうでもない。
なぜなら努力とは人によってその努力の大きさが違うからである。
例えば画力が全く一緒のAとBがいたとする。
彼らは画家になりたくて努力している。
A :これまで絵を100枚描いて努力した!
B :200枚描いたけどまだまだ努力不足!
っと言うように人によって努力の定義が違う。
それに、才能というものもそこに関わってくる。
才能がある人がAのような努力をしても報われるかもしれない。
もちろんBをすればなおさら報われる可能性が高くなる。
しかし、才能がない人がAをしてしまうと、努力だけではどうにも超えられない壁が出てきてしまうという考えに陥りやすい。
才能がない人はBよりもさらに継続して努力する必要があるが、それが中々難しく、心が折れてしまう人が大半ではないだろうか?
僕は元々本当に絵の才能がなかった。
アクリル絵具を使った事がなかった僕の当時の作品がこちら。
ここから僕は絵の練習を数えきれないほどしてきたし、常に何か方法はないかと僕だけが描ける手法というものを追求し続けた。
数年間かかってしまったが、ようやくこのタッチを出せるようになったのだ。
絵がまだまだ未熟な間に心が折れずによく頑張って絵を描いてきてよかったと思う。
専門学生時代は学費を払いながら一人暮らしをしていたので
一日50円しか使えない超貧乏学生をしていた時期もあった。
これは僕の人生の中でもかなり辛い経験であったが、今ではこの生活をしていて良かったとまで思っている。
逃げ出すのは簡単だが、逃げても夢は叶わない。
「努力しているのにうまくいかない」はただの言い訳である。
このような考えを持つ人がいるので、努力しても夢は叶わないと考える人も多いのではないかなと僕は思う。
もちろんその夢の大きさにもよるが
行動し続けている分その夢に近づくのは紛れも無い事実なのだ。
ただその夢に近づいている事を
実感できているのか?はたまた実感できていないのか?
これだけで大きく未来が変わってくる。
努力を継続し、成長を実感し続ける事ができる人は夢を叶える可能性が格段に向上するのだ。
そんな事を今なら思えるが、この講演会の時はひたすら夢を追っていたので、今講演会をするならこの事についても話をしようと思う。
懐かしい給食を頂いた。
無事講演会も終わり、給食を食べても良いと言われたので久しぶりに教室で給食を食べる事にした。
懐かしいみそ汁の味・・・
何度も吹き出した事がある牛乳・・・
教室の机で食べる給食はかなり美味しかった。
講演会は何度か誘われているが、この一回きりしかでていない。
ほとんどが海外に滞在している時にお願いされていたからだ。
日本に滞在している時にお願いされれば、次は世界の旅の不思議な話も交えて生徒に夢を追い叶える事について話していきたいと思う。
Never tell people how to do things. Tell them what to do,
and they will surprise you with their ingenuity.
人々に物事のやり方を教えるな。
何をすべきかを教えろ。
そうすれば貴方は彼らの才能に驚嘆することになるだろう。
George Patton(ジョージ・パットン)
ちなみに生徒との写真はネットにはのせないでくれとの事だったので、ここでは校舎の写真しか使っていない。