パロネラパークは国の文化遺産として扱われており、ジブリの天空の城ラピュタのモデルと噂されるケアンズの有名な観光地だ。
オーストラリアのケアンズから1時間半南に走った所にあるパロネラパークで、思いもよらない出会いがきっかけとなり無料で行ける事になった。
画家として生きていく方法をさがすために、オーストラリアのケアンズに絵の修行の旅にでた僕は公園で毎日絵を描いて修行に励んでいた。
その旅で仲良くなったNavitourと言う日本人専門の旅行会社のヨウコさんとケンさんが、僕の事をパロネラパークのオーナーに紹介してくれたようで絵の仕事を頂ける事になった。
これがオーストラリアについて初めての絵の仕事だ。
依頼はパロネラパークに一度訪問してインスピレーションを感じ、僕の好きなようにパロネラパークを表現した絵を描いて欲しいとの事だった。
パロネラパークにヨウコさんとケンさんと一緒に車で連れていってもらい、初めてそこでオーナーに挨拶をして中を案内してもらえる事になった。
中はジャングルのように草木がはえており、その中に城がある。
まるでファンタジー映画のような世界だった。
樹齢約500年は超えると言われているイチジクの木が生い茂っていた。
昼だけでもかなりインスピレーションを頂いた。
しかしパロネラパークに行くなら夜のツアーに行く事をおすすめする。
夜は城がライトアップされていたり、土ボタルの鑑賞をする事ができる。
すぐケアンズに返って公園で絵を描く事にした。
十分インスピレーションを受け取る事ができたので、後はこれを僕の世界とつなぎ合わせる作業をする。
まだまだ修行中にも関わらず絵の仕事を初めて海外でする事になった僕の思い出の作品だ。
あと2枚描かなければならないが、それはオーストラリアの修行の旅が終わった後にスキルアップをした状態で描いた方が、より良い作品ができると思ったのでオーナーに説明してこの時は3枚だけ絵を贈る事になった。
この頃の絵にはまだ初々しさが残っているように感じる。
オーストラリアの修行も無事終え、現在は世界一周しながら絵の仕事をしているが、この時よりはかなりスキルが上がったので今描けばどんな作品が出来上がるのか自分でも楽しみにしている。
パロネラパークは僕が初めて海外で絵の仕事を頂く事になった始まりの場所。
このパロネラパークの絵を利用してお金を稼ぐ方法も見つける事になるとは、その時の僕は想像もしていなかった。