世界には凡人には真似できない不思議な能力を持ちながら絵を描く画家が多数存在する。
彼らは見た風景を瞬時に目に焼き付け写真のように細部まで忠実に描き上げる事ができる能力を持っている。
その脳の仕組みをつくり上げる原因が「サヴァン症候群」と言われる、いわば脳の発達障害であり、自閉症の一つとされており、障害者の2000人に一人の割合でこの症状が現れるらしい。
日常生活では服のボタンを閉めれないなどの症状がみられるが、絵を描く能力はずば抜けて高い人が多いようだ。
そこで今回はそのサヴァン症候群と言われながら絵を描き続ける画家の驚異的な能力を紹介しよう。
山下清
日本で有名な画家と言えば山下清さん。
彼も見た景色を瞬時に記憶し、その風景を見ずに忠実に再現できたと言う。
山下清さんの人生を描いたドラマで多くの人にその名が知れわたり有名画家の仲間入りをはたした。
そのドラマは山下清さんが絵を描きながら日本各地を旅した実話が題材となっている。
出展 www.tanabegarou.com
僕も世界中を旅しながら画家の仕事をしているが、以前に「山下清みたいな事をしているね」と言われた事があった。
今考えてみればまさにその通りである。
普段住み慣れた場所から離れる事で、新しい出会いや新しい風景、文化に触れる事で日本では味わえない刺激を得る事となり、今では旅をしながら絵でお金を稼ぐ方法まで発見してしまった。
山下清さんも日本の旅を鹿児島で終わらせ、その後はヨーロッパを旅していたようだ。
出展 http://www.sagawa-artmuseum.or.jp
彼のような能力をもった人間が日本とは全く違う土地にいけば、当然この世にはない新しい作品を生み出す事ができる。
彼は水彩画だけではなく油絵や、貼り絵、マジックペンなどで芸術をつくりあげてきた。
その細部まで繊細に表現された作品はまさに芸術だ。
ナディア
アメリカ出身で当時5歳の少女だったが彼女も発達障害があり、8歳まで全く人とまともに話す事ができなかった。
しかし彼女にも驚くべき能力が備わっていた。
一般的な5歳児の絵は、まだ未熟で空間を把握していない横から見た絵を描くのが普通だが、ナディアは様々な角度から躍動感ある動物を描く事ができた。
これもサヴァン症候群の特徴であり、日常生活の事では苦労したようだが、絵に関しては天才的な能力を発揮している。
彼女は馬が好きだったようで一度見た馬を瞬時に目に焼き付け、描くのが一番難しい走っている姿をいとも簡単に描き上げたと言う。
出展 plaza.rakuten.co.jp
現在は、どうしているのか報道されていないので不明ではあるが、この才能を生かして人生を歩んでいて欲しいと願っている。
僕が5歳の時は絵を描いてはいたが、やはり一般的な子供と同じように顔と体の腕と足のバランスがバラバラで、横から描いたような絵しか描く事ができなかった。
しかし専門学校に通ってからある特殊な動物の描き方を発見した。
描きたい動物をあらゆる角度から観察し
一度頭の中で「頭、体、手足」とパーツをバラバラにする。
そして自分の頭の中の世界に合う角度に、それぞれのパーツを動かしながら描けるようになった。
このオーストラリアからの依頼もその一つである。
この方法で動物を描けるようになったのが23歳の時だった。
しかし彼女はそれをわずか5歳にも関わらず描き上げてしまう。
人間の能力とは不公平なものだ。
ジミー大西
出展 laughy.jp
芸人で画家と言う肩書きを持っている人と言えばジミー大西さん。
第一次漫才ブームが到来した時に、ビートたけしの元気がでるテレビなどで活躍して芸人として知名度が高かったが、岡本太郎さんにその絵の才能を見いだされ、画家の道を歩事となった。
世界中で個展を開き絵は一枚100万円以上で売れているようだ。
出展 laughy.jp
世界中を旅する時に日本の一般家庭にある炊飯ジャーを持ち歩きながら世界各地を点々としていた。
年末のダウンタウンの笑ってはいけないシリーズや旅猿などのテレビ番組で露出が増えるようになってきた。
その原因は借金があると本人が言っていた。
一枚100万円以上で絵が売れるにも関わらずなぜ借金があるのか?
その原因は強すぎる性欲が原因であった。
稼いだお金をほぼすべて風俗に使っていたようで、お金がたまるどころか借金までして通っているとテレビ番組のインタビューで答えていた。
その個性あふれるキャラクターで再び人気が爆発してきている。
彼の生き方は僕は尊敬できる所がある。
彼もサヴァン症候群と言われているようであり、テレビでもバカキャラで売っているようだが、海外に行き、日本語もままならない程の語学力にもかかわらず海外で活躍している。
出展 matome.naver.jp
海外で活躍したいが英語が話せなくて外国人と話すのが怖いと言って行動できない人は、彼の生き方を学ぶ必要があると思う。
福島尚
彼は電車が好きが講じて電車を中心に描いている絵描き。
その細部まで仕上げた作品は鉄道オタクも驚愕するほどの作品となっている。
彼も自閉症を患っており、電車が走る風景を一瞬見てその映像を記憶し家に帰って描いているのだが
光の表現や電車の汚れやホームの染みなども忠実に再現している。
その高い能力の素晴らしさがメディアに取り上げられ、少しづつ彼の才能が世の中に広がりをみせているようだ。
出展 livedoor.blogimg.jp
僕が思う彼の凄い所は独学で絵のタッチを自分のものにし、ここまで写真のようにリアルに描き上げてしまうという所だと感じる。
たとえ写真を見ながら絵を描いたとしても、その写真をリアルにキャンパスの上に表現できるスキルがなければ、このような事ができないのである。
彼の映像を瞬時に記憶する能力だけではなく、その高い画力にも驚愕する。
世界を旅する画家のまとめ
世界には、さらに不思議な能力をもった画家も多数いるようだが、まだ世の中には広まっていないのかもしれない。
僕も小学校低学年の時から見る夢の世界を描いている。
その世界を自由に飛び回る事ができるが
彼らのように細部まで忠実に再現できる記憶の能力は持っていない。
なので世界を旅して様々な景色を見る事によって、僕の頭の中の世界にある自然や建物をその景色と重ね合わせる事で、リアルに再現するように努力しているのだ。
もしも僕も彼らのような能力を持っていれば、さらに僕の世界をリアルに第三者に見せる事ができるのだが・・・
こればかりはどうしようもない。
どこにあるのかもわからない
僕の頭の中の世界を表現するのには努力し続ける必要がある。
なので僕は一生かけて絵を描き続ける断固たる決意をして画家の道を選んだのだ。