専門学校で絵を学び人生が劇的に変化した話

僕が本格的に絵を描き始めたのは22歳の時で専門学校に入学してからの事だった。

 

絵の技術は皆無といっていいほどなかったが、絶対に上手くなると言う自信は誰にも負けなかった。

 

まわりは高校を卒業したばかりの子が多く、クラスのほとんどが女子だったがその中に同年代の男がいた。

 

彼は絵本作家を目指していて入学当初から絵の技術もあり、僕の絵と比べると月とスッポンほどの差があった。

 

絵に自信がない人ほどまわりと比べてしまうが、僕はど素人すぎる絵しか描けなかったためか入学当初は比べるという概念すら持っていなかった。

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それほど下手だったのである。

 

 

専門学校の学費は約300万円だったが、僕の貯金を全て費やしてもその半分にも満たなかったので、働いて学費を稼ぎながら専門学校で絵の勉強をしていた。

 

 

稼いだお金が学費に飛んでいき、これで何の技術も得る事ができないのであればお金をドブに捨てるようなもの・・・

 

 

睡眠時間は毎日2、3時間で1日に使えるお金は50円だけだったが、空腹をごまかしながら毎日絵を描き技術向上に努めた。

 

 

1年が過ぎる頃には入学当初よりははるかに上達していたが、やっとまわりの皆に追いついたという状態だった。

 

 

そして、この頃からまわりと比べる事をするようになっていたが、今思えば比べるという事は全く意味のない事だと認識している。

 

その理由が僕は誰にも描けない絵を目指していたし、他の人と同じスタイルで描くような事だけはしたくないと思っていたからだ。

 

僕のクラスは女子ばかりだったので、女の子の絵を描いている子がほとんどだった。

 

当然女の子の絵を描いている人は他の人が描く女の子と見比べてしまう。

 

 

 

結果的に自信をなくし、絵を描く仕事を諦めた人がほとんどだった。

 

 

その事に気付いた僕は比べることをやめ、自分だけのスタイルやタッチの練習に没頭した。

 

自分だけの手法で描くという事は見比べる対象がいないため落ち込む必要もない。

 

300万円も払って学費を払ったかいがあり、今ではこの頃からは想像もできないほど絵の上達をする事ができ、それを武器に世界を旅しながら絵で金を稼ぐ方法を発見するまでに成長した。

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全ては絵の上達から始まったのだ。

 

絵の上達で人生が劇的に変わる事は僕の人生をもって証明できる紛れもない事実なのだ。