オーストラリアの東部の海岸沿いにある小さな町バイロンベイでは本当に不思議な出来事と数多く遭遇する事になった。
その中でも一番不思議で興味をかき立てられる青年と出会う事となった。
彼の名はマスターコミ。
彼は気を操る事ができると言う。
その時の詳しい話はこちらからどうぞ。
不思議な能力がある青年は絵を描く人生を歩
第三の目を開いてもらった僕だが何も起きずに数日が経っていた。
もともとそのような事を全く信じていなかった僕は、絶対に思い込みだと言い続けていた。
しかし・・・
まわりの友人は気を扱えるようになっただとか、見えるようになっただとか言いだすようになっていく。
何を言っているのだこの人達は・・・
そんな事あるわけないのに・・・
そう思っていたが、
常識では考えられない事が、世界では頻繁に起こっている事を知った今となっては、これも信じざる得ない。
全く信じていなかった僕が気の存在を信じる事になる瞬間は突然やってきた・・・
気の存在を認識してしまった瞬間
バイロンベイにはアーツファクトリーと言う世界中から集まったアーティストが集まる宿があるのだが、僕は車に寝泊まりしており、夜はアーツファクトリーに滞在している日本人の友人達と一緒に夜ご飯を食べる事が多かった。
その時にも皆、気が見えるようになったと言う話題になり、僕はその話を隣で聞いているだけであった。
マスターコミによると
気を見る方法は暗闇で指の先を見つめて集中する。
集中していると指先にぼやけた残像が見えてくるようだ。
その残像を動かそうと念じると動くと言う。
日本人の友人の中でヨシ君と言う僕と同い年の友人がいたのだが
彼は気は見えないが操る事ができるようになったと言う。
ヨシ君は両腕に力を込め、低い声で「ふん〜〜」と力みだした。
しばらくしてから
「ZiNくんこの間に手入れてみて」
っと辛そうな声で言う・・・
僕は手のひらをヨシ君の両手の間に入れた。
すると・・・
僕の手が見えない力に弾かれる感覚がある・・・
まるで磁石のN極とN極を近づけた時のような反発するよう感覚が僕の手に伝わってくる・・・
信じたくない僕もいるが、この感覚は確実に思い込みではない。
この時から僕は少しだけ気と言うものが存在するのかもしれないと感じ始めていた。
気が見えてしまった瞬間
それから何日か経ったある日の夜。
僕は、1人ビーチの前にある芝生の上で満月を見ながらピザとビールを飲んで波の音を聞いていた。
画家になる方法を探すためにオーストラリアの旅を始め、これまでの様々な国の人達との出会いや日本では経験できない出来事を体験できた。
無事に絵を描いて収入を得る方法も、絵の依頼を頂ける方法も発見できたので、この旅にきて本当によかった。
そんな事を考えながら
何気なく満月と人差し指を重ねて集中して見ていると・・・
指の先に指の残像が見える。
ここまではいつもと同じ。
しかし、その日は違った・・・
そこから指を左右に振る・・・
いつもは残像がそのままついてくるのだが、今回は何故か残像が遅れてついてくるように見える。
何かいつもと違う感覚・・・
もしかしてこれが気なのか?
そう思った僕は、すぐにマスターコミに連絡すると彼はそのまま意識的に前に飛ばすようにしてみてと言う。
恐る恐るその残像を前に飛ばす意識を高めた・・・
すると・・・
指先に遅れてついてきていた残像の形が前に突き出すのが見える・・・
その光景が信じられなかった・・・
さらに前に飛ばすイメージをすると残像がゆっくりと前にのびていく・・・
今まで生きてきた常識を根底から崩されるようなこの出来事に身体が震えた。
かなり興奮してそれから何度もやっているうちに、自分の気だけではなく
他人の気や森から渦を巻くような気も見る事ができるようになっていた。
こんな事が現実世界にあるのか・・・
よく考えれば中国では何千年も前から気功術を駆使して身体の悪い箇所を治したり、人を突き飛ばしたりしている。
昔の僕なら嘘と決めつけて一切信じなかったが、気をこの目で確認してしまった今ならそれもありえると思えるようになっていった。
旅に出ると本当にこのような常識では考えられない出来事が、頻繁に起こるようになる。
僕は非日常を経験したいのなら世界中を旅する事をお勧めしている。
常識に捕われているだけでは他の発想が生まれてこないのだ。
世界は広く、まだまだ未知の力が眠っている場所が数多く存在する。
僕はこれからも旅を続け、このような不思議な体験を生かしながらこれからの人生を歩んでいきたいと思う。