海外から絵の依頼をうけて収入を得る事ができた素人時代

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僕が世界を旅する前にオーストラリアに住んでいるグラフィックデザイナーのAIRIさんからの依頼でこの絵を描いた。

 

当時僕は専門学校卒業間近にひかえたこの頃は

「絵の就職につかなければならない!」という固定概念があったので、絵の就職のため何社か受けたが面接時に全否定されたり、うちの会社には合わないと言われる状況で、どうすればいいのか人生に迷っていた時期だった。

 

そんな状況の中で当時の僕は、いつか個展を開くため絵を描き続けていてシロノゾウという作品で突然大金を手にする事となった。

 

詳しくは下記事を見て欲しい。

絵画を購入してくれた社長さんが行方不明に・・・

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そしてアメブロにのせたこの絵の制作過程をのせた動画を見て、AIRIさんがオーストラリアからわざわざ電話をかけてきてくれて絵の依頼を頂いた。

 

その依頼はAIRIさんが飼っているペットのRASAちゃんRIKUちゃんを僕の世界の中に入れて欲しいというものだった。

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今ではこのような依頼はすべてお断りしているが、当時は僕は絵の仕事ができるという喜びでこの依頼を受ける事にした。

 

ペットの絵を描くと言うのはかなり難しい。

 

なぜなら動物を描くだけなら簡単だがペットを描くとなると似せる必要があるからだ。

 

自分が飼っているペットならずっと一緒なので、違いがわかるようになるが始めて見る他の人が飼っているペットを描くとなると顔の違いなんてものはわからない。

 

しかも僕の流儀で写真をそのまま描き移すような事はしないようにしている。

 

写真を描き移してしまうと僕の世界の中で、その動物だけ動きが止まったような表現になってしまうからだ。

 

なので僕は動物を描く時は一度頭の中で自由に動かしてみて、一番良い角度で描く事によって躍動感を表現する。

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まず、最初にした事は何度もSORAちゃんRIKUちゃんの動画を見て頭の中に体の細部まで叩き込む。

 

その後、自分の頭の中の世界で自由に飛び回った2匹を見ながら一番いいアングルで止めてから、それをすぐ鉛筆で下書きするようにする。

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本来僕は下書きをせずに絵を描くのだが、このような依頼が来た時はペットを似せなくてはならなかったので、あえて下書きをする事にした。

 

そして合計48時間を費やして完成したのがこの作品だ。

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B1(728×1,030)サイズの大きな絵だ。

 

基本的に僕はこのサイズの絵を描いている。

 

僕に絵を依頼するクライアントさんのほとんどが外国人で日本の家に比べると海外の家は広く、大きな絵を飾るのに十分なスペースがあるからだ。

 

この頃は、まだ英語も話せず海外も韓国しか行った事はなかったが何故か僕は海外で活動できる自信があった。

 

ただ、そのためにはまず日本で絵の就職をして職歴をつけなくてはならないという思い込みがあった。

 

世界43ヶ国以上を画家の仕事をしながら旅をして気づいたが

「職歴が必要」なんてものは日本の社会がうみだした個人の才能を奪うくだらない考えだと僕は思っている。

 

何かを成し遂げたい人は、それに情熱を燃やし次に行動にうつす事ができれば社会の常識をひっくり返す事は誰でもできるのだ。

 

日本人は大人が言った事を真実だと思い込み、社会の常識にとらわれる人が多すぎる。

 

海外に大きな目的を持ちながら旅にでると、日本での常識がいかにちっぽけなのかを思い知る事になるだろう。