外国人は絵に関心が強い事が僕の旅からわかったが英語を話す彼らとどうやってコミュニケーションをとればいいのだろう?
そんな不安から海外に出ると一度決意した人が途中から断念してしまう原因の一つとなっている。
僕は絵の修行をするために海外へ出たので英語はそれほど重要ではないと思っていたが英語を話せるようになれば画家としてさらに世界で活動しやすくなる事に気がついた。
一度海外に出てしまえば英語を話せなくてもなんとかなる事は僕の旅でも証明済みであり、これまで多くの日本人の旅人と出会ってきたが正しい英語を話せない旅人がほとんどであった。
その中には全く話せない人もいたがその人もどうにかなってきたと言う。
これは旅人あるあるなのだが、実際に英語を話せないまま旅に出る人は大勢おり決まって言う言葉が「どうにかなっている」であったのだ。
まさに僕もその内の一人。
絵の修行をしにオーストラリアに来たのはいいものの英語を話す事ができないでいた。
英語を話せるようになる生活
楽園にきてもう数日がたってしまった。
朝は毎日ハンモックに揺られながら大きなトカゲがハンモックの下を走り回っている。
ここは自然と合体したアーティストが集まる宿。
すぐ隣に森があるため野生動物を見る事もできる。
僕は毎日ビーチか宿の中の池の前で絵を描いている。
ケアンズの旅で文化遺産のパロネラパークで頂いた絵の依頼があり早急に終わらせなければならない。
その絵を宿で描いていると外国人がよってきて話かけてきてくれる。
ケアンズでも公園で絵を描いていたが、ここはアーティストが集まる宿と言うこともあるのかケアンズの時より多くの人が話しかけてくるようになった。
ケアンズで少しは英語に慣れてはいたものの何かについて語り合ったり、日常会話もままならない状態であったため相手が何を伝えたいのかを感じとるのに苦労した。
そんな彼らと上手く接するにはどうすればいいのか?
僕の目的は絵を描いて収入を得る方法を探すため、そして絵の修行のためにここに来たのだが、英語が話せないと自分の旅の目的を事細かく説明できない。
普通の簡単な事なら誰でも話せるがそれでは会話は続かない。
僕は絵の修行、絵での収入の得方以外にもこの楽園バイロンベイで再び英語の勉強を始める決意をした。
ケアンズでは日本人と遊んでばかりで英語から逃げてしまったが、ここには友人も知り合いもいない。
英語環境で活動していれば嫌でも英語を話せるようになるのではないかと考えたのだ。
今分かっている事は絵を描いていると確実に外国人に話しかけられると言う事。
その時のどう対応するのかによってこの先の運命も決まって来る。
状況に応じたリストを制作する
まず絵を描いている時に聞かれる事と言えば
「何してるの?」
「完成まで何時間かかるの?」
「絵の仕事しているの?」
おもにこの3つの質問をされる事が多かった。
これに上手く返す事ができれば会話も成立し、英語を話している気分にもなるので英語勉強のモチベーションにも繋がっていく。
「何をしているの?」
と言う問いに返す返事を英語で書く。
絵の修行の旅にでて画家になる事について語ったその文章をノートにびっしり書く
「完成まで何時間かかるの?」
と言う問いには絵の大きさやジャンルによって完成する時間はバラバラでこの旅での絵のサイズだと数時間もあれば完成すると英語で説明した文章をノートに書く。
「絵の仕事をしているの?」
と言う質問にはこれから絵の修行もして絵で収入を得る方法を探しているが、ケアンズの公園で絵を描いていた時に絵の依頼を頂き、その絵を今ここで描いていると言った説明文を書きおこす。
後はそれらの言葉を丸暗記するだけ。
いよいよ実践する時がきた。
わざと人が多く通る宿の中にある売店の前で絵を書いていると案の定話しかけてきた。
僕は数十人の違う外国人に同じ説明を何度もした。
何度も英語で説明するうちにこの説明だけは何も考えずに自然と出てくるようになっていった。
日本人がいなければ外国人だけと接するしかない。
僕はケアンズで挫折した英語の勉強もここで始めようと決意したのだった。
英語は実践が一番覚える。
何度も何度も話すうちに、僕の知らない英単語を使われてもなぜか他の言葉までわかるようになってくる。
これは実に不思議だ。
外国人と接する事で英語に慣れてきたためか何を言っているのか理解できるようになる。
これは海外で英語を勉強した経験のある人のあるあるネタにもなっている程だ。
恐らくこれは人間の脳の仕組みが関係している。
いきなり日本人が英語の発音を聞き取る事はできない。
それには理由があるが以前
英語が上達する一番早い方法とその順序
と言う記事でその事についても語っているので気になればこちらも見ておいて欲しい。
この日は一日中宿で絵を描いていて気がつけば夜になっていた。
この宿にはキャンプ場も設置されており夜はそこで若者がお酒を飲み意味のわからないトランスの音楽をかけて踊り狂っている。
しかしこの宿はかなり広いためキャンプ場から離れたコテージの裏に行くと何も聞こえなくなる。
言い忘れていたがこの宿の詳細は
と言う記事で語っているので、絵を描いて旅をしたいと考えている人は是非ここに足を運んでみて欲しい。
静かな場所に移動して再び絵を描き始めるとそこを通った外国人の若者が話しかけてきた。
僕は今日一日だけで同じ説明を100回以上はしているのではないかと思ったが別にそれは苦ではなかった。
むしろ僕の方法が実践で役に立っていると思うと嬉しくもなりさらに英語でコミュニケーションをとってみたいと言う欲もわき上がってきたのだ。
これは英語を勉強する上で良い事である。
やはりケアンズの時のように嫌々外国人と接していても楽しくもないし何より英語勉強へのモチベーションも下がってしまう。
しかしこの方法を考えついてから僕は外国人の若者パワーへの苦手意識が少しずつ消えていく事にも気付いた。
ただただ楽しい。
会話とはこれほど楽しいものだったのか。
日本にいては味わえない感覚や自分の中の変化を旅にでると数えきれな程経験する事になるが、そう言った意味ではこれが一番最初に起きた僕の中の変化だったのかもしれない。
しかし・・・
この後、この宿には日本人が多く滞在する事となり僕の英語勉強にも暗雲が立ち込める事になる。
それはまた次回のオーストラリアの旅の記事で書いていこう。
世界を旅する画家のまとめ
今となってはこの経験も今の自分を構築している要因の一つとなっている。
僕は今でも毎日絵を描いて過ごしている。
画家として生きる方法を発見してしまったからだ。
ここでは伝えきれない話が山のようにあるのでメルマガでその情報を公開している。
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