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ヨーロッパ旅の記録

絵の依頼を頂いたオーストリア最後の日

太陽の光が差し込む窓側の席に座り、午後の穏やかな時間を演出するBGMに耳を傾けながら僕は久しぶりにまともな食事をとっていた。   一昨日、大雨に打たれながら野宿したおかげで少し体調を崩してしまい、昨日はザルツブルクの観光を早々切り上げ、ホテルのベットに沈むように夜の8時には眠りについてしまのである。   起きた時にはすでに時計の針がちょうど午後を指しており、よく眠ったおかげなの […]

健康が一番大切だという事に気が付いたザルツブルクの旅

聖なる水で体を清め、地面に片足をつき、目をつぶりながら何かを祈った後にその教会の中に入っていく多くの人々。   僕はザルツブルク大聖堂を見上げながらため息をついた。   ここは8世紀に建造された大聖堂であり、あの世界的に有名なモーツァルトもこの場所でオルガン奏者として勤めていた場所でもある。   僕は過去の偉人が訪れた場所や歴史的な建造物や作品を見ると強烈なインスピレ […]

辛かった…大雨の中で野宿をしたオーストリアの旅

日中の突き刺さるような日差しにさらされた肌が熱を持ち、どの体制で寝転がっても皮膚の表面をヒリヒリとした感覚が走り抜ける。     穏やかに流れる川、それに寄り添うように長く続く歩道がある。 ポツポツと等間隔に設置されている街灯の明かりの下にあるベンチの上に寝転がり、ハンガリーからオーストリアまでの長旅の疲れを癒していた。     川の上を吹き抜けてくる少しひ […]

ダラダラした人達で溢れ帰る街!ザルツブルクへ向う旅!

数人の静かな寝息が微かに聞こえる暗闇の中、彼らを起こさないようにロッカーから自分の荷物を取り出し、次の旅への支度を始めていた。   昨日はハンガリーの駅構内で知り合ったイタリア人女性のキアラと一緒にオーストリアの首都であるウィーンまで電車で一緒に旅をしていた。 僕の目的地はザルツブルクというオーストリアとドイツの国境付近にある街。   キアラはウィーンに彼氏がいるという事なので […]

怒り爆発!ハンガリーの理不尽な公通機関サービスと不機嫌おばさん。

まだ辺りは暗く、芝生から立ち上る湿った空気がひんやりと僕の方を包み込む。   まだ完全には乾いていない洗濯物を仕方なくバックパックの中に押し込み、忘れ物がないよう部屋を見渡す。   「よし!いこう!オーストリア!!」   ハンガリーの旅を終えた僕は早朝6時に起き、次の国オーストリアへと向かう事にしたのだ。   湿った洗濯物のせいか、はたまた旅の思い出が増えた […]

ハンガリーでバスキングの聖地を発見した。

ハンガリーを訪れた僕だが、この国にこれといった目的はなかった。   ただ友人と落ち合う約束をしている次の国にオーストリアまで行くのに通過する一つの国としか考えていなかったのだ。   しかし、この時僕はまだ知らなかった。   ハンガリーがバスキング大国だという事を・・・   僕は世界中を絵を描きながら旅をしている。 日本と違って売る商品がなくても普通に路上で絵 […]

集団鬱状態!ホルトバージ国立公園で異様な光景を目撃した画家の旅

一定の間隔で放置されたように転がる丸い大きな藁の塊が僕の視界の左から右に通り過ぎていき、その景色の向こうの空は地平線に広がる雲を交えながら少しずつ白から青へと染まっていた。     ガタガタと揺れるバスの車内でコーヒーを飲みながら目的地まで景色を楽しみつつ、僕はハンガリーの大平原ホルトバージ国立公園へと向かっていた。   「この辺で見た方が良い景色は何かありますか?」 […]

ハンガリーの牧場で考えた画家人生計画

いくつも積み重ねられた大きくて丸い藁の塊が太陽の光で黄金に輝いている。   地面に生えた雑草をムシャムシャと、無心で食べている牛達を眺めながら僕はその藁の頂上に寝転がり、これまでの旅の思い出を振り返っていた。 オーストラリアへ画家として生活できる方法を探す旅にでて、それから約2年ほど滞在していた。   オーストラリアでは意外と簡単に絵を描いて生活できる方法を発見してしまい、旅を […]

スロバキアからハンガリーへ移動中に日本ではありえない日常を体験した!

  体中のあちらこちらに鉛を埋め込まれたかのように重く感じる。 少し体をひねるだけで背骨や、肩の関節がパキパキと音を立てている。   「あぁ~疲れた~」   僕はシャワールームで独り言をつぶやきながら汗と土汚れでドロドロになった体をシャワーで洗い流していた。   スロバキアで丘の上にある廃墟の城「スピシュ城」を訪れ、次に描く絵のインスピレーションを頂けたので […]

美女が多い国スロバキアからハンガリーへ向かう。

  焦げるような太陽の下、ほのかに香る雑草の上で僕は何度も何度も飛び跳ねていた。   スロバキアの文化遺産であるスピシュ城をバックに三脚に一眼レフをセットして一人で写真を撮っていたのだが、面白みのある写真が撮りたくなり、空から城に向かって降ってくるような自分の姿を撮影する事にした。   ピーピーピーッカシャ!   シャッターが切れる瞬間にジャンプをする。 & […]